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建築現場でのヒエラルキー【昔からの風習と現在】

建築現場では様々な職種が働いています。

現場を離れて分かったのは

あんなに立場が違う人達が集まって一つの建築物を建てているのは

そうそう見ない光景であり面白い職場だったなと

現場で働いている方でないと知らないであろう

建築現場のヒエラルキーとして紹介します。

(※敬称略)

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トップ:事業主(施主)

事業主とはお金を出資して建築物を建てようとしている企業を指します。

お金を出資していますので、事業主が居なければ建築現場が存在しえません。

事実上のトップです。

しかし、実際に絡みがあるのは検査時くらいで

建築現場に常駐している事はほとんどありません。

施工をゼネコンに発注していることがほとんどなので

出来高を検査し、不備が無いかも逐一確認しに来訪します。

現場へ来られたら

とりあえず変な緊張感が現場に走ります

(なにも悪いことしてないけど。笑)

2位:設計監理

次点で設計監理が強いです。

こちらは設計会社や第三者機関など様々な場合がありますが

建物を建築していく上での構造上や意匠上の設計の責任者になります。

変更がある場合等、設計監理の承認が下りないことには

現場での仕事は進みません。

逆を言えば設計での決定権は設計監理が握っているので

現場監督よりも強い立場になります。

通常、設計監理は複数の現場を掛け持ちしていることが多く、

質疑を挙げてもなかなか返事が返ってこないなど

現場監督がやきもきしてしまうこともしばしばあります…。

3位:お待たせ現場監督

お待たせしました。

3位での登場、現場監督です。

建築現場での安全・品質・工程・予算

すべて管理し、円滑かつ工期内に工事を終わらせる為に

常駐している存在となります。

現場での指示はすべて現場監督から行いますので

常駐している中ではトップの存在です。

しかし、毎日他の職人さん達と顔を合わせ

一緒に仕事をするので

自分が上だ!という人はあまり存在しません。

どちらかといば協力して皆で良い建築物を作りたいので

職人さん達の間を取り持つような存在でもあります。

協力会社トップ層:躯体業者

上棟までのトップ

一応、現場監督の指示で仕事をこなしますが

数ある協力業者の中で一番権力を持つのが躯体業者です。

躯体業者とは

・型枠大工・鉄筋工・鳶工  

などが挙げられ、建物の大元である躯体に関する業者の事を指します。

鉄筋コンクリート造の建物なら、型枠大工と鉄筋工

鉄骨コンクリート造なら、型枠大工と鳶工が。という感じで

メインで仕事をする業者となります。

今でこそ業者間での仲は良く、

協力して建築物を建てるという意識が芽生えていますが、

ひと昔前は業者間でのケンカが絶える事無く

現場監督はケンカの仲裁も仕事のうち。

という時代もあったようです。

協力会社中間層:内外装業者

次点で内外装業者になります。

躯体が出来上がってから乗り込み仕事が始まるので

躯体業者→内外装業者と繋がるイメージです。

内外装といっても様々で

タイル職人、防水職人、設備電気、造作大工、クロス職人、フローリング職人など

数えきれないほどの職種があります。

仕事の流れ上、

躯体が無いと仕事が始まりませんので

どうしても躯体業者のほうが上になりがちです。

当たりが強い躯体業者も中にはいます。

しかし昨今ではそういう昔の風習も無くなりつつあり

上下関係無く接しているのが垣間見えます。

私としては、そういうヒエラルキーじみた風習は

無くなって欲しいし、皆対等に仕事をする世の中になって欲しいと

心から思っています。

番外編:ベトナムから日本へ

番外編として紹介したいのはベトナム人の存在です。

近年の建築現場ではベトナム人が就労留学生として多数働いております。

皆まじめであり、日本語が何故か上手いです。笑

私も多くのベトナム人と話をしましたが、

日本へ来る理由は出稼ぎがほとんどみたいです。

現場でのマスコットキャラのような感じで

皆から愛され、ベトナムへ帰るときには送別会をしたりと

日本の建築現場はベトナム人の力で支えられていると言っても

過言ではありません。ほんとにベトナム人の方々には感謝で一杯です。

まとめ

以上、タイトルではヒエラルキーという言葉を敢えて使ってみましたが

現在の建築現場では悪い意味での上下関係というのは無くなりつつあります。

やはり昔の名残が残っているところも少なからずあるみたいですが

今後淘汰されていくでしょう。

3K長時間労働で人がなかなか集まらない建築現場ですが

働き方改革で注目もされているというのもありますので

ますます働きやすい環境になってくれる事を心から祈っております。

読んでいただきありがとうございました。

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