昨今、オリンピック特需や地価の上昇、再開発と
とても忙しい建設業界。
どこのゼネコンでも人手不足で嘆いています。
サラリーマンの中では比較的
高給取りの部類に入るゼネコン現場監督ですが
気になるのはやはり離職率。
今回は現場監督の離職率について調べてみました。
離職率を他業種と比較してみる
厚生労働省から発表された離職率
まずはちゃんとしたデータから見ていきましょう。
2017年厚生労働省から発表されたデータによると
2014年4月大卒就職後3年以内の離職率は
と結果がでております。
あれ?と思った方もいるかもしれませんが
あくまでこれは建設業界全体の数字です。
現場監督だけが建設のお仕事ではありませんので
あくまで目安だと思ってください。
建設業界の中で現場監督の割合は1割にも満たない
これはあくまで個人的な統計ですが
建設業界全体で見ると現場監督の割合はそう多くはありません。
多くて1割くらいではないでしょうか。
現場だけでも職人さん300人に対して
現場監督は10人程度と、1割にも達していないですね。
更には設計業や営業、積算業や技術研究など
様々な建設に関わるお仕事があります。
現場監督は建築の最前線で働く
少数精鋭の部隊なんですね。
建築意外の離職率上位は…??
ちなみに余談ですが、離職率上位は
宿泊業で50.2%、生活関連サービス業・娯楽業で46.3%でした。
(出典:https://www.oreyume.com/column/industry-trend/1983)
所謂、接客をこなす職業は
軒並み離職率が高い傾向にあるようですね。
消費の最前線と言えば
現場監督と似たような環境と言えるかもしれません。
現場監督の離職率が高いと思われている理由
中小ゼネコンのブラックイメージが先行
ここで
ゼネコン元現場監督である私調べの情報ですが
スーパーゼネコンに関しては
3年離職率は10%くらいだと思います。
準大手ゼネコンも続いて
10%~20%あたりを推移しているはずです。
(さとう調べ)
意外と離職率は悪くないな。
と思いませんか?
そうなんです。
準大手以上の企業になると
いくら激務とは言えど作業や業務の効率化が進み
働き方改革というものが反映されてきています。
さらに
福利厚生・給料面でも大きく差がでるのが
準大手ゼネコンと中小ゼネコンの間です。
結局、どんなに忙しくてきつくても
給料が良ければ続ける。という人は多数います。
労働者が会社を選ぶ時代へ
中小・零細ゼネコンとなると
給料がついてこないのが現実。
今は若者が会社を選ぶ時代ですので
そんな会社はすぐ辞めてしまうということが
各地で起こっているのです。
私の知り合いも少なからず
ハウスメーカーや地場ゼネコンを退職していってます。
給料だけが仕事を選ぶ基準では無い!
と言いたいところですが
やはりそれなりに激務な仕事ですので
対価を求めてしまうのも事実…。
そこのギャップに苦しんで
辞めていく人が多いと思います。
不衛生・危険な場所で働く事が嫌で辞めていく人も…
3Kという言葉を聞いたことがありますか?
・きつい(K)
・きたない(K)
・きけん(K)
この言葉の頭文字をとって3Kと呼ばれています。
主に建設現場や土木現場で使われますが
敬遠される職場のことを指します。
現場監督の仕事は
・朝早くから夜遅くまでの業務(時には肉体労働も)
・泥やホコリ、コンクリートで汚い
・重機や重量物、電動工具の使用など危険がつきまとう
等、3Kがあてはまるような職場であることから
実際に仕事をしてみて辞めていく人も中にはいます。
まとめ
建築学科からの就職先として一番多いのが
現場監督というお仕事です。
最近では派遣社員の現場監督も増えています。
特に会社を選ぶ理由が見つかってない方は
準大手以上のゼネコンへ就職することをおすすめします。
幸いにも売り手市場の時期ですので
就職を考えている方は一度よく考えてみてください。
この記事では
少し悪いイメージを執筆してしまいましたが
現場監督は大変ながらもとてもやりがいのある仕事です。
さら地から建物が出来るまで間近で携われるのですから
完成したときの喜びと達成感は大きなものがあります。
以上、読んでいただきありがとうございました。